QNAPはネットワーク周りがちょっとイケてない部分が多い。昔はそうでもなかったけど、設定が「ネットワークと仮想スイッチ」に外出しされてからどうもトラブルが目に付くようになった。
今回またうまく動かない現象があったが、解決したのでメモっとく。

いきさつ

QNAP TS-451Pのファームを1年ほど更新していなかったので、今日 QTS 4.2.5 から 4.3.5 にアップデートを行った。

更新自体は正常に行われた(…と思われる)が、どうもネットワーク越しに接続できない。

  • Qfinderで検索をしても見つからず。
  • デフォルトのIP(169.254.100.100)に戻ったかと思い、IPを変えて接続しようとしても見つからず。

そこでもう一つのNICなら?と思い、TS-451Pの空いていたNICで接続したら、そちらは接続することができた。
元々使っていたNIC1(接続できないほう)は静的IPを振っていたが、NIC2のほうは「DHCP経由でIPを取得」設定になっていたので、DHCPサーバからIPが振られた形になっていた。

不可解な動き

接続できないNIC1は以下のような状態になっていた。

  • 状態はconnected(接続済み)
  • アダプターリストのIPは--だが、詳細は192.168.11.12になっている。
  • Qfinderからは192.168.11.12として見えている。
  • 「ネットワークと仮想スイッチ」のサマリ画面でも192.168.11.12として見える。
  • NICの設定から、設定を変更しようとしても反映されない。

特に一番最後が致命的で、以下の画面で「静的IPアドレスを使用する」から「DHCP経由でIPアドレス設定を自動取得する」に変更して「適用」ボタンを押しても、設定が変わらないのだ。

迷子の仮想アダプタ

なんとなく仮想スイッチの画面を見たところ、仮想スイッチは無いのに仮想アダプタだけがあるように見えた。

ここでなんとなくピンと来た。(というか思い出した)

TS-451PのVirtualization Stationで仮想マシンを1台動かしていたが、その仮想マシンが外部接続するための仮想スイッチがファームアップデートで消えてしまったのではないだろうか。そしてその消えた仮想スイッチがNIC1を裏で掴んでいるので設定を変更できないのではないかと考えた。

修復する

NIC1に仮想スイッチを適用したらどうも直りそうだが、上記のようにおかしくなったNIC1はそのまま仮想スイッチに割り当てることができなかった。なので以下の手順で修復を試みる。

  1. 正常に動作しているNIC2で仮想スイッチを作成し、仮想アダプタを割り当てる。
  2. NIC1の表示が正常に戻る(設定もできるようになる)
  3. NIC2の仮想スイッチを削除し、NIC1で仮想スイッチを作り直す。そして仮想アダプタを割り当て直す。

これで表示も以下のようになり、正常に接続できるようになった。

さいごに

一応解決はしたが、再起動やファーム更新のタイミングでQNAPのネットワーク系はトラブルになりやすい。
次回は注意したい…と思いつつも、覚えてられるだろうかなぁ

環境

  • TS-451P(QTS 4.3.5.0760)
  • Network & Virtual Switch 2.0.0
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